濃口醤油とたまり醤油の違いとは
この記事では
・濃口醤油とは
・たまり醤油とは
・濃口醤油とたまり醤油の違いとは
・たまり醤油はなぜ黒い?
・たまり醤油は代用できる?
についてまとめました。
目次 -お好きなところからお読み下さい-
濃口醤油とは
濃口醤油とは、醤油の一種であり、大豆・小麦・塩を主原料とした液体調味料です。大豆と小麦を半量ずつ混ぜ、麹を作り、塩水を加え、半年~1年熟成させます。濃口醤油は醬油の8割以上の生産を占めている最も代表的な醤油です。
醤油には「濃口醬油」のほかに、「うすくち醤油」「たまり醤油」「再仕込み醤油」「白醤油」と5種類に分かれていて、しょうゆ品質表示基準(ひんしつひょうじきじゅん)という表示の決まりがあります。
濃口醤油は、塩味・甘味・酸味・苦みをバランス良く持ち合わせていて、日本を代表する「万能調味料」として幅広く料理に使われています。
たまり醤油とは
たまり醤油とは、「醤油」の一種であり、大豆・塩を主原料とした液体調味料です。東海3県・九州地方が主な生産地で、東海地方の特産品「豆みそ」を作る過程で出てきた液体をとりだしたものが「たまり醤油」が出来るきっかけとなりました。
大豆を蒸して麹を加え1年~数年とじっくり発酵熟成させます。大変手間をかけて作られているため生産量が少なく高価ですが、安価で売られているたまり醤油は、さまざまな添加物が加えられているものがほとんどです。
たまり醤油はトロっとした粘り気と濃厚なコクが特徴で、醤油の中でもダントツの旨味の強さです。たまり醤油は旨味が強く糖分が多いので、照り焼きや煮物に使うと、コクのある仕上がりになります。またお刺身などのつけダレとしても人気であることから「さしみたまり」とも呼ばれています。
濃口醤油とたまり醤油の違いとは
濃口醤油とたまり醤油の違いとは主原料・熟成期間の違いです。
濃口醤油は大豆と小麦が主原料に対し、たまり醤油は小麦を一切使わない大豆を主原料とします。
濃口醤油は半年~1年熟成発酵、たまり醬油は1年~数年熟成発酵。濃口醬油は醬油の8割を占める生産量ですが、たまり醤油は手間のかかる製法のため生産量が少ないです。
濃口醤油は塩味・甘味・酸味・苦みをバランス良く持ち合わせていて、日本を代表する「万能調味料」として幅広く料理に使われています。たまり醤油は、濃口醤油よりも旨味・粘り気が強く濃厚なので、刺身やお寿司・照り焼きや煮物などに使うとより深いコクが味わえます。
醤油はなぜ黒い?
出来立ての醤油は黒ではなく赤褐色です。赤褐色になる理由は発酵が大きく関わっています。醤油のアミノ酸と糖が反応(アミノカルボニル反応)し、メラノイジンという着色物質ができるため赤褐色になります。
醤油が黒くなってしまう理由は劣化です。出来上がってから空気・温度・光の関係で時間の経過とともに黒くなってしまいます。基本的に醤油は腐らないので食すことはできますが、黒くなると香りや味も落ちてしまいます。
たまり醤油は代用できる?
たまり醤油がない場合は濃口醤油での代用ができます。
醤油2:みりん1:ざらめ0.5の割合で混ぜ、加熱。沸騰しないようにザラメを溶かします。ただし、アルコールが十分に飛んでいないので、刺身用ではなく加熱調理などに使うことをおすすめします。
また、調理する際、濃口醤油の代わりにたまり醤油を加えると、より深いコクが出ます。たまり醤油は糖分も多いので、照り焼きなどにもピッタリです。